ども、資格取得が趣味のオクラです
第二種電気工事士の試験は筆記と技能に分かれています。
筆記試験は記述式のテストで、対策として過去問を繰り返し解くことが有効。
一方、技能試験は実際に配線を施工して、実技を試す試験になります。
では実際にやってみる試験である技能試験には、過去問と呼べるものはあるのでしょうか?
「技能試験に過去問ってあるの?」
そんな疑問を感じている方もいるのではないでしょうか?
そこで、本記事では電気の知識ゼロから第二種電気工事士に一発合格した筆者が、
「技能試験に過去問はあるのか」
について解説し、技能試験についての疑問を解決いたします。
これから技能試験の勉強をはじめるあなたは参考にどうぞ。
電気工事士2種の技能試験とは~過去問はないの!?
第二種電気工事士の技能試験とは
第二種電気工事士の技能試験とはどんな試験でしょうか?
どのような形式で行われ、何が出題され、どう解答すれば合格となるのでしょうか?
まとめて箇条書きにすると以下のとおりです。
出題形式について
- 出題されるのは1問だけ
- すでに公表されている候補問題13問の中から1問出題される
- 出題される1問は試験会場により異なり、事前にはわからない
- 問題には単線図と施工条件が指示されており、指示に従って実際に配線作業を行う
- 配線作業に必要な電線と部品類は当日試験会場にて配布される
工具について
- 必要な工具は持参する
- 持ち込み工具に電動工具は不可
- 持ち込み工具にカッターは推奨されていない(実質的に不可)
合格基準について
- 制限時間内に欠陥のない状態で配線が完了すれば合格
- 制限時間は40分
- 未完成は不合格
- 欠陥がひとつでもあると不合格
- どのような欠陥があるかは把握しておく必要がある
- 遅刻すると受験できない=不合格
技能試験では出題される問題が前もって公表されます。
これは、公表候補問題と呼ばれるもので、毎年1月下旬に13問が発表されます。
その13問の中の1問が必ず出題される仕組みです。
令和6年度の技能試験問題は,次の No.1 ~ No.13 の配線図の中から出題します。
(一財)電気技術者試験センターHPより
ただし,配線図,施工条件等の詳細については,試験問題に明記します。
なお,試験時間は,すべての問題について40分の予定です。
どの問題が出題されるかは分かりませんし、試験会場によって問題は異なるので予想することはできません。
試験会場での様子や試験の流れが気になる方は、受験体験記をご一読ください。
第二種電気工事士の技能試験に過去問はある?
それでは、技能試験に過去問と言えるものはあるのでしょうか?
資格試験における過去問というのは「過去に出題された問題の蓄積」のことですよね。
過去に出題されたことがある問題を集めたものなので、同じ問題が出題される保証はありません。
ところが第二種電気工事士の技能試験では長い期間、同じ候補問題が使われ続けてきました。
なので技能試験では、本来の意味での過去問といえるものはありません。
技能試験の場合は過去問ではなく、「13問の公表候補問題=必ず出題される問題」になります。
↓前年度の問題・解答と本年度の公表問題へのリンクを貼っておきますので参考にどうぞ。
令和5年度第二種電気工事士下期技能試験(令和5年12月24日実施)
(一財)電気技術者試験センターHPへのリンクです
公表候補問題は、2017年から2023年度まで変更がありませんでした。
2024年度では一部に変更がありましたが、ほぼ同じといえるほどの微々たる変更です。
どの問題が変わったのかや変更内容を知りたい方は、変更箇所を紹介した記事がありますのでご覧ください。
技能試験に過去問がない理由と対策
第二種電気工事士の技能試験に出題される問題は試験が終わっても「過去問」にはなりません。
引き続き次回の試験で出題される「候補問題」となるのがほとんど。
なので、これらは過去問ではなく未来問といえるのではないでしょうか。
それでは、なぜ事前に問題を公表するのでしょうか?疑問ですよね。
私なりに考えたその理由と対策を紹介いたします。
試験では電気工事士としての力量があるか試される
資格試験を行う目的は、電気工事士として充分な力量を持つかどうか判断するためです。
そのためには、受験者が電気工事に関する充分な知識を持ち、必要な作業ができるかどうかを調べる必要があります。
充分な知識を持っているかどうかは筆記試験で選別されます。
必要な作業ができるかどうかは技能試験で選別されます。
電気工事士としての技能に必要なのは次のような能力になります。
- 単線図から配線が分かる(複線図が分かる)
- 単位作業が確実にできる
- 欠陥のない施工を素早くできる
以上の能力がある人を試験実施機関は合格者としたいのです。
第二種電気工事士技能試験の対策は?
13問の候補問題はどれかひとつが必ず出題されます。
第二種電気工事士試験の実施機関である一般財団法人電気技術者試験センターは、なぜ出題される問題を事前に発表するのでしょうか?
もし公表問題が無く、漠然と「充分な技能を有するか試す」と言われると、何をすればいいのかわかりませんよね。
練習をせずに受験する人や、的外れな訓練を繰り返したりする人が続出して、電気工事士全体のレベルダウンとなってしまいます。
技能試験の問題を公表することは、事前に各問題の訓練をしておきなさいというメッセージなのです。
候補問題を練習することで、技能試験本番までに電気工事士として求められる能力を身に付けてくださいというメッセージです。
事前の練習が最高の対策
「必ず出るから準備しておいてください」と言われたなら、やらないと損ですよね。
全問題が確実に施工できるまで、繰り返しやってみるのが最高の試験対策です。
勉強方法の詳細は下記記事を参考にしてください。
技能試験はまじめに練習すれば必ず合格できる試験ですよ。
まとめ~技能試験は過去問題ではなく未来問題?
本記事では電気工事士2種の技能試験に過去問があるかどうかについて解説しました。
まとめると次の通りです。
公表候補問題は過去に出題された問題と同じですが、過去問と言えるものではなく、13問のうち必ずどれかが出題される「候補」問題です。
なので過去問ではなく未来問といえる問題になります。
出題されるのが確実ならばやらない手はありませんよね。
公表候補問題は13問しかありません。
1日1問ずつやっても13日、間に1日休んでも2週間で終了です。
コツコツやるのは大変ですが、合格めざして頑張ってください♪
技能試験の練習には工具セット、部品や電線類のセットが必要です。
本サイトには、筆者の実体験によるおすすめセットを紹介した記事がありますので参考にしてください。