第二種電気工事士(通称:2電工、電工2種)を独学でチャレンジしました。
わたしは電気に関しては全くの初心者、スペックはこんなです。
- 文系人間で電気関係の知識は皆無
- 電気工事とは全く無関係な仕事
- アラフィフなので記憶力低下中
定年後に役立つかなぁ
という軽い気持ちで受験しました。
結果は無事一発合格。
ということで、
「第二種電気工事士を受験するけど電気の知識がぜんぜんない」
「筆記試験の勉強のやり方がわからない」
と不安なあなたのために、同じ条件で合格できたわたしの勉強法を紹介します。
第二種電気工事士筆記試験の勉強をはじめる電気素人さんは参考にどうぞ。
第二種電気工事士筆記試験の「勉強時間」
勉強をはじめるのにまず気になるのは、どれくらい勉強時間が必要かということですよね。
筆記試験の合格には何時間くらい勉強しないといけないのでしょうか。
わたしの実体験からの数字は、
スケジュールと内訳は、
- 1回の勉強時間は30分から1時間程度
- 週に3〜5日で合計3時間ほど
- 1カ月に計15時間くらいの勉強時間で3カ月
になります。
勉強時間に関するポイントは下記の2点。
- 1回の勉強時間は1時間まで
- 2~3カ月で完了するスケジュール
1回の勉強時間は集中力が続く1時間程度にするのがよろしいかと。
なぜなら長くやっても疲れるだけだからです。
期間は2~3カ月で完了という短期決戦がおすすめ。
短期決戦にする理由は暗記型の試験だから。
長期にわたってしまうと、逆に最初にやったところを忘れてしまいますので。
おすすめテキストの紹介
テキスト選びは大切
次に気になるのは、どんな参考書を使えばいいのかということではないでしょうか。
わたしは今までいくつかの資格にチャレンジしてきました。
どんな資格にもいえるのですが、テキスト選びはほんとうに大事です。
いいテキストを使えば合格がぐ~んと近づきます。
わたしがテキストを選ぶ時のポイントは下記のとおり
好みや向き不向きがあるので実際は本屋に行って実物を見るのがおすすめです。
でも忙しいのでそうもいきませんよね。
なので、わたしが実際に本屋で見比べて購入した1冊を紹介させてもらいます。
『すい~っと合格』がおすすめ
おすすめの参考書は、『ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すい~っと合格』です。
おすすめするポイントは次になります。
「簡単で点数の取りやすい分野から勉強する」というのがこの本の編集コンセプト。
本の構成も簡単な分野から順に並べられています。
なので通読することで効率的に合格点を目指すことができます。
頻出過去問も掲載されていて、これ1冊で十分な内容です。
おすすめテキストがおすすめな理由
おすすめテキストの詳しい説明と勉強のコツはこちら。
第二種電気工事士筆記試験の「勉強法」
それでは具体的な勉強法の紹介です。
ポイントは2つ、
- テキストを繰り返す、目標は3周+α
- 「電気理論」は難しいので捨ててもオッケー
詳しく説明いたします。
独学の基本は繰り返し
独学の基本は繰り返しです。
特に筆記試験のような暗記型の試験の場合、テキストを繰り返す勉強が必須です。
ネットでは一夜漬けで合格とか参考書1回読むだけで合格とかの勉強法が紹介されてますが・・・
確実に合格したければマネしちゃだめ!
短時間の勉強で合格できた人は、
- 前知識があった
- 運がよかった
のどちらかです。
テキストを読む→該当する過去問を解く→間違えていたところを勉強する
しんどくて根気のいる勉強法ですが、この繰り返しが一番の合格への近道。
これ、色んな資格を勉強した実体験からの断言です。
「繰り返し」の具体的な学習手順
テキストを繰り返す際の具体的な勉強手順を紹介します。
実際にわたしが勉強した方法です。
3周+αの勉強例、参考にどうぞ。
1周目は頑張らない
1周目のポイント
1周目では資格の全体像を把握する、使われている言葉を知るだけ
1周目から頑張って覚えようとしてはいけません。
なぜなら、はじめは全くわからないからです。
わからないのに覚えることはできませんよね。
1周目は流し読みでオッケー
テキスト1周目は、「どんな言葉が使われているのかな」くらいの軽い気持ちでざっくり読み通しましょう。
巻末に頻出過去問があるので、各章を読み終わったら該当する過去問も読んでみます。
(解くのではなくて問題と答を読むだけでオッケーです。)
テキスト1周目の勉強法を記事にしました。
1周目の「まったく分からない状態」が不安な人は参考にどうぞ。
2周目は少し頑張る
2周目のポイント
2周目ではわからない部分を減らす
2周目はまだほとんどわからない状態ですが少しだけ頑張ります。
1周目と同じように各章を読み終わったら巻末の過去問をやります。
今度は「解いて」みます(←少しだけ頑張る)。
問題を読んで、考えて、答えあわせをやってみます。
この時わからなかった問題には印をしておいて、テキストの解説をもう一度読み直します。
わからなかった問題を勉強しなおすことで、「わからない」を減らしていきましょう。
3周目は頑張る
3周目のポイント
3周目で覚える、理解する
3周目はなんとなくわかってきた段階です。
3周目は頑張ります。
各ページの下に該当する過去問の番号が書いているので、ページを読みすすめるたびに該当する問題を解いてみます。
そして、ひとつの章を読み終わったら、該当する章の過去問を全部解きます。
つまりは過去問は約2周することになります。
わからなかった問題には印をしておいて、テキストの解説を読み直します。
実際に出題された試験問題をやってみる
プラスアルファのポイント
プラスアルファは確実に合格点に達するための作業
3周やり終わったら、プラスアルファです。
巻末に実際の試験問題(本試験問題)が2回分掲載されています。
この本試験問題は必ずやります。
実際の試験問題をやることには重要なメリットが3つあります。
- どのような試験内容かわかる
- 時間配分がわかる
- 合格レベルに達しているかわかる
実際の問題をやってみたら、必ずわからなかったところを勉強しましょう。
わからなかったところを勉強するというのが重要なポイントです。
このプラスアルファで記憶の強化と理解していないところを補うことができます。
本試験問題が収録されていないテキストを使っている場合は、(一財)電気技術者試験センターのHPに過去の試験問題が掲載されています。
そちらを参照してください。
ただし、解答はありますが解説はありません
すき間時間に覚える
テキストを読む以外にもすき間時間を利用して勉強します。
すき間時間では記号や道具類を覚える暗記作業をやります。
わたしが実践したのは下記の2つです。
- トイレに「重要ポイント丸暗記ノート」をコピーして貼っておく
- 付録の「丸暗記カード」をダウンロードして通勤時にスマホで見る
難しい分野は捨てる
第二種電気工事士の学習範囲は次のようになっています。
- 電気に関する基礎理論
- 配電理論及び配線設計
- 電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具
- 電気工事の施工方法
- 一般用電気工作物の検査方法
- 一般用電気工作物の保安に関する法令
- 配線図
この中で「1.電気に関する基礎理論」はむっちゃ難しいです。
難しい割には、電気理論の出題数は8問程度です。
得点にすると16点ほど。
なので電気理論がわからなくても合格点を取ることはできます(筆記試験は60点で合格)。
文系さんや初心者さんは「電気理論」はやらなくて大丈夫です。
それ以外の覚えやすい分野に力を入れるほうが確実に合格できます。
「7.配線図」に含まれる「複線図」も初心者さんにはハードルが高いです。
ただし「電気理論」と「複線図」がわからなくてもギリギリ合格はできますが、「複線図」は技能試験で必要な知識なので勉強しておいたほうがいいです。
わたしは「複線図」は半分くらいわかるようにしておきました。
(ほんとは完璧に理解しておきたかったんですが、難しかったので諦めました)
半分くらいわかる状態とは、簡単な複線図は描けるけどスイッチが3つとかになるとわからない習熟度です。
勉強のコツと注意点
電気素人だけど資格試験はそれなりに経験のあるわたしなりのアドバイスです。
参考にどうぞ。
知らない言葉が出てきてもあせらない
『すい~っと合格』を使う場合、簡単な分野から勉強するという構成の特性上、後で勉強する用語がいきなり出てきたりします。
当然わからないですが、そのままスルーしましょう。
少しずつわかるのであきらめない
初心者さんの場合、1周目は全然わかりません。
2周目もあまりわかりません。
3周目でわかりはじめます。
わからないからと1周目や2周目であきらめないように。
わからないのは当たり前
ですよ。
スケジュールを決めて進捗を管理する
試験日の1週間前に3周+αが終わるようにスケジュールをたてます。
進捗状況を把握するために、手帳などに勉強した記録をメモっておくのがいいかと思います。
メモの内容は、簡単に「4月15日 1時間 p15~p25 1周目」くらいでオッケーです。
1周するのにかかる時間を知るための、学習速度の目安にします。
んで、勉強する日数を調整しながら試験日の1週間前に終わるようにします。
試験前の1週間は自信がない部分などの勉強をすると完璧です。
高得点は目指さない
先にも言いましたが、初心者さんや素人さんは難しい分野は頑張らないように。
覚えやすくて得点の取れる分野に注力するのが確実に合格する方法です。
「電気理論は捨ててもオッケー、複線図はそこそこマスター」でいきましょう。
暗記のコツ
わたしが実践している暗記のコツ2つです。
その1:語呂合わせを使う
語呂合わせは最強の暗記法です。
テキストにも語呂合わせはあります。
なければ自分流で作ります。
その2:覚えるのではなく思い出すことを意識する
記憶というのは思い出すことで強化されます。
なので覚えることよりも思い出すことに重点を置きます。
ちょっとしたタイミグに何度も思い出すことをすると暗記がはかどります。
(自宅から駅までの通勤途中に思い出すとか、トイレ中とか、寝る前とか・・・)
勉強開始前に情報収集しておく
勉強開始前に資格についての情報収集をしておくのも重要です。
どんな資格なのか、取得メリットは何か、試験概要は・・・などなどの情報です。
手っ取り早く済ませるため、わたしは通信教育の無料資料請求を使います。
具体的にはユーキャンへの無料資料請求がおすすめ。
メリットは以下の通り、
- ユーキャンは超有名企業
- 最新の受験情報が一式簡単に手に入る
- すぐ届く(3~5日程度)
- 取得メリットのチラシがやる気にさせてくれる
- 合格体験記もやる気にさせてくれる
- 独学が無理っぽいときの別案になる
デメリットは、登録作業に5分くらい時間が必要なことだけでしょうか。
情報収集と同時に「やる気にさせてくれる」効果も得られるのがグッドです。
無料&お手軽なので、ウラ技的で便利な方法だと思います。
第二種電気工事士筆記試験の「受験体験記」
筆記試験の受験体験記を記事にまとめました。
参考にどうぞ。
まとめ
筆記試験の勉強法をまとめます。
合格に必要な勉強時間は45~50時間が目安。
短期集中型で勉強するのがおすすめです。
暗記系の資格では繰り返しが大切です。
いいテキストを繰り返せば必ず合格できます。
テキスト3周を目標にするといいですよ。
実際に出題された本試験は必ずやりましょう。
電気素人さんには「電気理論」の分野は難しいです。
「電気理論」は勉強しなくても合格できますので、他の分野を頑張りましょう。
第二種電気工事士は取得すれば生涯有効な資格です。
就職や起業など、きっとあなたの人生に役立つことでしょう。
こつこつ勉強するのは大変ですが、合格目指してがんばってください。
この記事があなたの資格取得に役立てばうれしいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。