この記事はこんな人におすすめ
- 危険物乙4に興味があるけど知識ゼロの人
- 危険物乙4の勉強を始めようか迷っている人
- 「乙4」とは何のこと?と思っている人

ども、資格取得が趣味のオクラです。
危険物乙4に興味を持ちはじめたばかりのあなた・・・
「乙4」って何のこと?
と疑問に思っていませんか。
実はワタシも一番はじめの初心者未満の頃にこんなふうに思いました。
「「乙4」ってどういう意味?なんて読むの?」
そんな知識ゼロからのスタートだったワタシですが、その後、独学で勉強して無事一発合格いたしました。
なので乙4の読み方すら分からない素人レベルからでも大丈夫、危険物乙4は勉強すればしっかり合格できる資格です。
ということで本記事では、初心者のあなたのために、まずは乙4の意味からはじめます!
(あわせて、乙4の資格が何に役立つのかということも簡単に説明させてもらいます。)
あなたの最初の疑問に答えます、レッツラゴー!
「乙4」の読み方

まずは「乙4」の読み方からはじめます。
「乙4」ですが「おつよん」と読みます。そのまんまの読み方ですね~。
なので「危険物乙4」は「きけんぶつおつよん」です。
危険物乙4、こちらの資格の正式名称は乙種第4類危険物取扱者免状。
読み方は「おつしゅだいよんるいきけんぶつとりあつかいしゃめんじょう」です。
正式名称が長ったらしいので、危険物乙4とか危険物取扱者乙4とか、ただ単に乙4などと呼ばれているんです。
履歴書には正式名称を記載
乙4を受験してめでたく合格となったら、取得済みの資格として履歴書に書くことができますよ。
履歴書へは正式名称で、
乙種第4類危険物取扱者免状 取得
と記入します。
「乙4」は「乙種」+「第4類」
それでは「乙4」の意味について説明いたします。
「乙4」ですが、省略なしでの呼び方は「乙種第4類(おつしゅだいよんるい)」になります。
この乙種第4類、カンタンに言ってしまえば危険物取扱者という資格の種類ということになります。
資格の種類ってあたりまえやん、もっと具体的に~!と思われるでしょうから、もうちょっと詳しく解説いたします。
実は「乙種第4類」という言葉、2つに分けることができるんです。
どんなふうに分かれるんでしょうか?
答えは~、
ハイ、「乙種」と「第4類」に分けられます。
「乙種第4類」という言葉は「乙種」+「第4類」なんです!
乙4の乙が「乙種」、4が「第4類」になります。
ということで、続いては「乙種」と「第4類」それぞれについての説明を進めていきますね。
「乙種」は3種類ある免状のひとつ

はじめに「乙種」についての説明から。
乙種とは、危険物取扱者の免状の種別のひとつです。
免状というのは、資格試験に合格して発行される許可証とか免許証のような書類のこと。
合格後に交付手続きを行うと危険物取扱者免状が発行されます。
危険物取扱者の免状は大きく分けて3種類あります。そのうちのひとつが乙種なんです。
下の写真を御覧ください。実際にワタシが取得した危険物取扱者免状です。

種類等の欄を見てもらうと、3つの種類が印刷されているのがわかります。赤で囲った部分です。
甲種(こうしゅ)、乙種(おつしゅ)、丙種(へいしゅ)というものが印刷されていますよね。
3つだけじゃなくて、もっといっぱいあるやん!と思われるかもしれませんが、大きく分けると3つです。
ちょっとややこしいんですが、乙種はさらに細かく6つに分類されているので多くあるように見えるだけ(6つの分類については、後で説明します)。
甲乙丙は順序の数え方
免状の3つの種別は甲、乙、丙。
どうして甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)という漢字の名前なんだろうと不思議に思う人もいるでしょう。
平成生まれの若者は知らないかもしれませんが、甲・乙・丙は昔の順序の数え方なんです。
この甲乙丙、どういう順序かというと~、
- 1番偉いのは甲種
- 2番目に偉いのは乙種
- 3番目は丙種
になります
ちなみに明治時代の学校の成績表は「甲、乙、丙」と優劣がランク分けされていたそうです。
今でも、優劣がつけにくいことを「甲乙つけがたい」なんて言ったりしますしね。
甲乙丙でランクが違う

危険物取扱者においても、この甲、乙、丙は免状のランクの違いになります。
扱える危険物の数が「甲種>乙種>丙種」の順で多く、権限も「甲種>乙種>丙種」の順で大きくなります。
つまりは甲種が一番偉くて、丙種が一番ランクが低いということなんです。
具体的にどんなふうに偉いのかというと、甲種の人は全ての危険物を取り扱うことが可能です。
乙種は全ては扱えません。取得した免状に指定された危険物のみ扱うことができます。
丙種はごくわずかな限られたものだけを扱うことが可能です。
甲乙丙、それぞれの免状の違いをまとめると下の表のようになります。
<免状の種類による取り扱いできる危険物と権限>
免状の種類 | 扱うことのできる危険物 | 権限 |
甲種 | 全ての危険物 | 全ての危険物に対して、立ち合い※ができる、保安監督者になれる |
乙種 | 取得した免状に指定された危険物 | 取得した免状の危険物に対して、立ち合い※ができる、保安監督者になれる |
丙種 | 特定の危険物のみ(ガソリン、灯油、軽油等) | 立ち合い※はできない、保安監督者にもなれない |
※立ち合い:危険物取り扱いの資格のない者が危険物を扱う際は有資格者の立ち会いが必要
乙種は「取得した免状に指定された危険物を扱うことができる」となっているのがハテナですよね~。指定された危険物って何でしょうか?
実はその指定された危険物というのが乙4の4の方、つまり「第4類」のことなんです。
「第4類」は6つある危険物の分類のひとつ
ということで、つぎに「第4類」について説明します(「第4類」ではなく「4類」と呼ぶ場合もありますが同じ意味です)。
第4類というのは危険物の分類のひとつになります。
この危険物の分類は6つに分けられています。
危険物の6つの分類ってなんのこと?もっと詳しく~!と思いますよね。
でも、分類について説明する前に、大切なことを知っておいてもらわないといけません。
危険物についてのすご~く基本的なことなんです。
基本的なこと、それは~、

ということで、まず消防法上の危険物とはどういうことなのか簡単に解説いたします。
危険物取扱者の危険物は消防法上の危険物

危険物取扱者は立派な国家資格ですが、取り扱うことのできる対象となる危険物はあくまで消防法で定められた危険物に限ります。
消防法ということなので、対象となる危険物は火災に関係します。
なので、対象となる危険物は火災を発生させる危険性の高い引火性の物質になります。
合格したからといって、どんな危険物でも扱えるわけではありませんのでご注意を。
放射性物質や毒薬を自由に扱うことはできませんよ~(これらは消防法ではなく別の法律で取り扱いが定められています)。

猛獣や危険人物などが上手に扱えるようになるわけでもございません。
ミニ知識
消防法上の危険物
消防法で定められた危険物とは常温(20℃)、常圧(1気圧)で液体または個体である物質。
なのでプロパンガスなどは引火性ではありますが、消防法上の危険物ではありません。
消防法上の危険物は第1類~第6類の6つに分けられている

危険物取扱者の対象となる危険物は消防法上の危険物だということがお分かりいただけたでしょうか。
消防法上の危険物についてあらためてまとめると、下記の特徴があります。
- 火災を発生させる危険性の高い引火性の物質
- 常温常圧(20℃、1気圧)で液体または個体である物質
この特徴からあなたは、どんなものを思い浮かべますか?
燃えやすい液体や固体の物質・・・
まっさきに、ガソリンや灯油なんかを思い浮かべますよね~
もしかしたら理科の実験で使ったアルコールランプなんかを考えたでしょうか。
工場で働いているなら、シンナー(トルエン)とかが頭に浮かびましたか?

ピンポ~ン!みんな正解です!
ガソリン、アルコール、シンナー以外にも消防法で定められた危険物にはもっとたくさんの種類があります。
たくさんあり過ぎるので、危険物はその性質によって6つに分類されています。
そして、6つの分類は、第1類、第2類・・・第6類というふうに呼ばれているんです。
消防法上の危険物の6つの分類、詳しくは下記の表にまとめています。少々細かいので、興味があればご覧ください。
<消防法に定める危険物の種別、性質、品名等>
種別 | 性質 | 燃焼性 | 危険性 | 品名 |
第1類 | 酸化性の個体 | 不燃性 | 多量の酸素を含んでいるので酸素供給源となり、周囲の物質の燃焼を激しくする | 塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物、亜塩素酸塩類、臭素酸塩類、硝酸塩類、よう素酸塩類、過マンガン酸塩類、重クロム酸塩類など |
第2類 | 可燃性の固体 | 可燃性 | 低温で着火しやすい、燃焼が速い、有毒ガスを発生するものもある | 硫化りん、赤りん、硫黄、鉄粉、金属粉、マグネシウムなど |
第3類 | 自然発火性および禁水性の個体または液体 | 可燃性、一部不燃性 | 空気または水と接触することで発火する | カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、黄りん、アルカリ金属など |
第4類 | 引火性の液体 | 可燃性 | 蒸気は空気と混ざり合うと引火して爆発的に燃焼することがある | ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類など |
第5類 | 自己反応性の液体または個体 | 可燃性 | 加熱、衝撃、摩擦などにより発火したり爆発することがある | 有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物、アゾ化合物、ヒドロキシルアミンなど |
第6類 | 酸化性の液体 | 不燃性 | 可燃物と混ぜると発火しやすい | 過塩素酸、過酸化水素、硝酸など |
合格すると「乙種第4類の危険物」が取り扱いできる
たくさんあり過ぎるので第1類~第6類と6つに分けられている危険物、そのうち乙4に関係するのはどれでしょうか?
これはカンタンですよね~。
ハイそうです、第4類の危険物が乙4に関係する危険物です。
つまり危険物取扱者乙4に合格すると、乙種第4類の免状があなたに与えられるということ。
先ほどのワタシが取得した免状の写真をあらためてご覧ください。

赤で囲っている部分、ちゃんと交付年月日が記載され、乙種第4類の免状であることが示されていますよね。
なので先に説明したように危険物乙4という資格の正式名称は、乙種第4類危険物取扱者免状なんです。
この免状を持つワタシは、第4類の危険物の取扱作業や立ち会いができるということなんです。

知識ゼロだった初心者でも、合格すれば立派な権限が得られますよ~!
有資格者が実際に危険物の取扱作業に従事するには定期的に保安講習を受講する必要があります。
免状の発行には申請が必要です。申請には費用がかかります。また、合格者が必ず発行しなくてはいけないわけではありません。
↓乙4にかかわるコストを紹介した記事はこちら。免状申請や更新には費用がかかります。
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危険物取扱者乙4の資格取得にかかる費用を調べました。独学の場合のテキスト代や通信教育の費用、受験料、そして合格後の免状取得から維持費まで。乙4にかかわるお金事情をまとめると、コストパフォーマンスの良さが分かりましたよ。
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第4類もさらに細かく分けられる、第4石油類に注意
実は第4類もさらに細かく分けられています。どんだけ分けるねん!って感じですが、勉強を進めると細かい分類のことが出てきます。
「特殊引火物、第1石油類、アルコール類、第2石油類、第3石油類、第4石油類、動植物油類」の7つです。
7つの分類について詳しい説明はいたしませんが、その中の「第4石油類」というのがちょっとクセモノ。
ワタシは「第4石油類」と「第4類」が似た名前なので、同じものなのかと混乱した覚えがあります。
「第4石油類」は第4類の中のひとつですよ~。
あらかじめ知っておくと混乱せずに学習できると思いますので、お伝えしておきますね。
危険物乙4の資格は何に役立つのか

第4類の危険物は身近で大切なものばかり
危険物の6つの分類表のうち、第4類の品名をもう一度見てみます。
ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類など
これって知ってるものばかりじゃありませんか?
身近で大切なものばかりです。
ガソリンや軽油は車のエンジンの燃料として必要です。
灯油は暖房器具に使用しますよね。
アルコールはお酒というイメージですが、工業用や燃料用としてのほうが多く使われています。
重油は工場などで発電機やボイラーを動かすのに使います。
第4類の危険物は、どれもが私たちの日常生活に必要なもの、工場で製品を作るために欠かせないなものばかりなんです。
危険物取扱者は法的な需要がある資格

危険物取扱者試験に合格し、免状の交付を受けると危険物を取り扱ったり管理したりすることができるようになります。
逆に言えば、危険物取扱者の資格がないと危険物を扱うことができないということになります。
一定数量以上の危険物を扱ったり保管している施設には、危険物取扱者が必要です。これは法律で定められている決まりです。
ほとんどの化学工場やガソリンスタンドでは危険物取扱者を必ず置かないといけません。危険物取扱者がいないと法律上、営業・操業ができません。
危険物取扱者には法的な規制にもとづいたニーズがあります。社会に求められる資格なんです。
そのなかでも危険物乙4はガソリンや灯油や重油といった重要なものにかかわります。
先ほど説明したように化学工場やガソリンスタンドには必置の資格です。
だから、「とても求人が多い」=「取得メリットが大きい」資格なんです。
↓危険物乙4についてのさらに詳しい情報(メリット、勉強法など)をまとめた記事はこちら。
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乙4の読み方と意味、まとめ

乙4の読み方と意味をまとめます。
乙4の読み方は「おつよん」、資格の正式名称は「乙種第4類危険物取扱者免状」です。長ったらしい名前ですが、合格したら履歴書には正式名称を記入しましょう。
乙種第4類とは、乙種の免状のうち第4類への資格を有するということ。
乙種第4類の免状は、第4類の危険物の取り扱いを行うことができ、立ち合いの権限を持っている者であるという証になります。
第4類の危険物はガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油など社会に欠かせないものばかり。
一定数量以上の危険物を扱う施設には有資格者が必要と法律で定められています。
なので、危険物乙4は社会から求められる資格、取得メリットの大きい資格です。
ということで~、乙4の意味やメリットを分かってもらえたでしょうか?
実は、本記事で説明した免状の種別の違いや危険物の分類などは、参考書にも出てくる学習項目のひとつなんです。
試験本番で出題されるかもしれない内容ですよ。

あなたはすでに危険物乙4の勉強をはじめてたんです!
せっかくなので、さらに勉強をすすめてみてはどうですか~。
危険物乙4はとても人気のある資格です。年間の受験者はなんと約20万人!
人気の秘密は、ガソリンスタンドや化学工場など、求人が多くある資格だから。また、資格保持者には手当を支給してくれる会社もあるそうです。
危険物乙4は就職や転職に有利です。
もしものときでも働き先を見つける確率が高まります。人生の保険的な資格とも言えるでしょう。
危険物乙4に挑戦してみようか迷っているあなた、この機会にぜひチャレンジしてみてはどうでしょうか~。
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乙4の魅力を知るおすすめの裏技【コストゼロ】

危険物乙4に興味がわいたあなたに、手っ取り早く乙4の魅力がわかり、さらにやる気まで出てくる方法を紹介いたします。
コストゼロ【無料】の裏ワザ的な方法です。
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乙4に挑戦してみようかなと考えているなら資料請求してみてはどうでしょうか。
実際にワタシもやりました。
こちらの記事で紹介しています。
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