この記事はこんな人におすすめ
- 未来少年コナンに興味がある人
- ジブリ好きの人
WOWOWで『未来少年コナン』が放送されます。全26話が一挙放送です。
WOWOWでの放送は終了しました。
40年前、小学4年生の頃にリアルタイムで観ていました。
20年ほど前にビデオで借りてもう一度観ました。
大好きなアニメなので、むちゃくちゃ楽しみです。どんな作品なのか紹介します。
<2020年4月30日追記>
NHK総合でデジタルリマスター版での放送があるそうです
2020年5月4日(月・祝)から (※3日深夜から)
毎週月曜(※日曜深夜) 午前0時10分~0時40分
未来少年コナンは宮崎駿の初監督作品
意外と知られていないようですが、宮崎駿さんの初監督作品です。
NHKが制作した初のアニメシリーズ作品でもあります。
1978年4月~10月まで半年間にわたり、NHKにて全26話が放送されました。
NHKなので1話がきっちり30分あります。1話は前半約15分+小休止のパタパタアニメ+後半約15分で構成されています。
スタッフ
スタッフ、すごいです。
日本アニメ界の偉人達がたずさわってます。
監督:宮崎駿
キャラクターデザイン:宮崎駿・大塚康生
絵コンテ:富野由悠季・高畑勲
作画監督:大塚康生
あらすじ
2008年、人類は世界戦争で「超磁力兵器」を使用し、地球は大きな地殻変動におそわれました。
地殻変動の影響で多くの土地が海に沈み、人類もほとんどが死んでしまいました。残されたごくわずかな人々は、自然豊かな「ハイハーバー」と工業都市「インダストリア」の2つの島に分かれて暮らしていました。
最終戦争から20年後、孤島「残され島」で「おじい」と2人きりで暮らす少年「コナン」がいます。
コナンとおじいは自然豊かな島で自給自足生活をおくっています。大自然の中で育ったコナンは野生児です。身体能力も優れています。びっくりするほど長く海に潜っていたり、片手や片足だけで木からぶら下がったりできます。足も早く、ジャンプ力も驚くほどです。モリを使った狩りの名人でもあります。
(コナンの身体能力は「超人的」ですが、漫画チックでユーモラスに描かれており、「陳腐さ」は感じません。本作品で描かれたコナンのアクションは、以降の宮崎アニメのキャラに見られる「動作」の原型と言えるでしょう。)
ある日、そんな残され島の浜辺に「ラナ」という少女がうちあげられます。はじめて出会ったおじい以外の人間にコナンは心ひかれます。残され島の外に多くの人びとが暮らす世界があることを知ります。
ラナはテレパシー能力に似た不思議な力を持っています。アジサシという鳥に自分の心を通わせ、アジサシの視点でモノを見ることができます。遠く離れた人と心で会話することができたりもします。
ラナを追って、残され島にインダストリアからの戦闘員がやってきます。ラナは「太陽エネルギー」復活の鍵をにぎる「ラオ博士」の孫娘だったのです。ラオ博士は自分の能力が悪用されることを恐れ、姿を変え身を隠しているのです。
ラナはハイハーバーで暮らしていましたが、世界支配をたくらむインダストリアの高官「レプカ」達に捕らえらていたのです。レプカは世界戦争によって失われた「太陽エネルギー」を復活させようとしていました。そのエネルギーで「超磁力兵器」を搭載した巨大な戦闘型飛空艇「ギガント」を再び起動しようとしているのです。
ラナをさらわれたコナンは、彼女を救うためインダストリアへ向かう決意をします。手製のいかだで大海原へ一人こぎ出します。
コナンはインダストリアへの途中で出会った仲間、ジムシーやダイス船長たちとともに冒険を繰り広げます。
インダストリアの高官レプカやその部下モンスリーらと戦いながら、ラナを救い出そうとインダストリアの拠点、三角棟へ侵入します。
そして・・・、
復活を遂げたギガントによる世界支配を阻止するため、コナン、ジムシー、ダイス船長はギガントに乗り込みます。
コナンたちはレプカの野望を打ち砕き、世界を、そして人類を救うことができるのでしょうか・・・
(※記憶にもとづく、うろ覚えの部分もあります。とにかく観てください!)
原作についてひとこと
原作はアレクザンダー・ケイの「残された人々」です。
わたしが初めて読んだ文庫本。小学校4年生だったでしょうか。知らない漢字がいっぱいあったので自分でルビをふりながら読みました。
正直言って、全然面白くなかったです(個人的な感想です)。アニメの未来少年コナンと原作は全く異なります。登場人物や一部設定は同じですが別物です。独立した別個の文学作品として読まないといけないです。
「未来少年コナン」の原作だ~、と思って読むとびっくりします。小学生のわたしは「未来少年コナン」の世界観を期待して読んだので面白くなかったんでしょう。
逆に言うと、この原作から「未来少年コナン」を作った宮崎駿チームの力量がすごいです。
企画書段階で「残された人々」を推してた人が出来上がった「未来少年コナン」を観たら、激怒して気絶するレベルの違いです。
登場人物
登場人物を紹介します。
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コナン
物語の主人公です。声は小原乃梨子さんが担当です。のび太くんの声の人です。
ラナ
ラオ博士の孫娘。姿を隠しているラオ博士を探し出すためにレプカ達に利用され捕らえられる。
宮崎アニメ鉄板の少女キャラ。可憐で純真で芯が強く、暗めの謎を秘めてたりする女の子です。クラリスやシータの系譜ですね。
声は信澤三惠子さん、「母をたずねて三千里」のフィオリーナの声を担当してました。
ジムシー
コナンの仲間、彼も野生児です。子豚を飼っています(育てて食べるために)。豚の名前は「ウマソウ」。
ダイス
バラクーダ号の船長です。下のイラストで操縦しているのは「ロボノイド」です。この「ロボノイド」の動きも、これぞ宮崎アニメって感じでいいんですよね~。
声は永井 一郎さん、「母をたずねて三千里」のペッピーノの声を担当していました。
モンスリー
インダストリア側の人。子供時代に世界大戦でつらい経験した過去を持ちます。
彼女には「バカね」という口癖があります。この口癖が最後に発せられるのはどんなシーンでしょうか?この口癖がある種の伏線として心に刺ささります。上手い脚本です。観てください。
声は吉田理保子さん、「アルプスの少女ハイジ」のクララの声の人です。
レプカ
インダストリア側の人。太陽エネルギーを復活させ世界支配をたくらんでいます。
声は家弓家正さん(風の谷のナウシカのクロトワです。今までずーっと、カリオストロの城のカリオストロ公爵も家弓家正さんだと思ってた。調べたら違ってました。声が似てませんか?)。
ラオ博士
ラナのおじいさん。科学者。太陽エネルギー復活の鍵を握っています。
ラナと同じテレパシー能力を持っていて、ラナと心で会話することができます。
設定では1968年生まれです。わたしと同い年。
名シーン、宮崎駿ファンなら絶対見て欲しい!
第8話 「逃亡」の海底からの脱出のシーン。これは宮崎アニメ屈指の名シーンです。
海底に沈んだコナンを助けようと何度も口移しで空気をはこぶラナ、最後は力尽きてラナ自身が気を失い、海底へ沈みます。
少年と少女の命がけの純愛を描いた静かなシーンから、一転してコミカルでオーバーアクション気味の脱出シーンへ。
静から動への演出が見事にはまってます。コナンがラナを抱いて海からドッヒャーン!と飛び出すシーンは・・・
きっと、泣けます!
youtubeを貼っときますが、観ないほうがいいです。感動したい人は、ちゃんと1話から通して観てください。
未来少年コナンの見どころ
宮崎駿は空を飛ぶシーンが大好き。そして、言わずとしれた飛行機(軍用機)オタク。
(ちなみに第二次世界大戦中のドイツ軍の大型輸送機に「ギガント」という名前のものがあります。)
宮崎アニメには空を飛ぶシーンや飛行機、飛空艇がやたらと出てきます。
例えば劇場版アニメだと風の谷のナウシカ、天空の城ラピュタ、紅の豚とか。
TVアニメだとルパン三世の「死の翼アルバトロス」(←ギガントっぽいぞ)、「さらば愛しきルパン」(←ラピュタのロボット兵っぽいぞ)
トトロだってコマを回して空を飛びます(←このシーンでなぜか泣けるのわたしだけ?)。
魔女の宅急便のキキもホウキにまたがって空を飛びます。
名探偵ホームズにも複葉機での活劇シーンがありましたね。
未来少年コナンでの最大の見所は、第24話「ギガント」と第25話「インダストリアの最後」です。
ギカントでのレプカとの最終決戦です。空中での大活劇が繰り広げられます。
これ、ほんとに軍用機好きな宮崎駿の真骨頂!
空を飛ぶギガントの巨大な翼の上をコナンが走ります!戦います!人類を滅ぼしかけた最終兵器ギガントに素手で挑みます!
もう、むちゃ面白い!
わたくし、50歳のおっさんですが今からワクワクしています。
WOWOWでの放送スケジュール
7/23(月)第1話スタート(全26話)毎週月~木曜日、午後4時より
(7/23の第1話は無料放送)
(2018年9月28日追記)
10/18(木)より再放送されるようです。
放送スケジュールはこちらをご確認ください→wowowのホームページ「未来少年コナン」
(2018年11月17日追記)
wowowでの再放送は現在、予定なしのようです。
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