簿記3級に落ちました。
69点で不合格。そうです、1点だけ足りなかったんです。
独学です。合計50時間以上は勉強して、予想問題もやりました。
でもだめでした。
本記事はこうすれば落ちるという失敗の記録です。
私の失敗を裏技的なヒントに活用してください。
あなたの合格のための参考にどうぞ。
失敗の原因は2つ
簿記3級に不合格になった理由を振り返って考えると、決定的な失敗の要因は次の2つです。
- 勉強の際に過去問題集をやらなかったこと
- 受験本番で問1の見直しをしなかったこと
逆に言えばこの2つのポイントをおさえておけば、合格率は格段にアップするはずです。
それでは、どうしてこの2点が簿記の受験において重要なのか説明します。
独学開始時は簿記の初心者
まずはじめに、わたしは簿記の知識は全くありませんでした。完全な初学者です。
仕事も簿記や会計の知識とは無縁の仕事です。
この記事を読んでいるあなたもきっと簿記の初心者でしょう。
なのでみなさんと同じスタートラインからの独学開始でした。
使用テキスト・問題集・勉強時間
独学で使ったテキストや問題集は以下のとおりです。
使用テキスト「みんなが欲しかった簿記の教科書」(TAC出版)
→テキストが悪いわけではありません。初学者向けの非常にわかりやすい内容です。
使用問題集「第●回をあてるTAC直前予想 日商簿記3級」(TAC出版)
→問題集が悪いわけではありません。必須の論点を集めた効果的な予想問題集です。
勉強時間はトータルで約55時間。内訳は下記のとおりです。
勉強時間の内訳
テキスト:約25時間
予想問題:約25時間
入門書
『ホントにゼロからの簿記3級(Amazon kindleにて99円で購入 )』を学習開始時とテキスト終了後に合計2回読みました(約5時間)
※不合格になったのはテキストや問題集のせいではありません。わたしの学習方法に不備があったためです。どのような不備があったかは後述いたします。
勉強方法
テキストと予想問題集で勉強
1、テキストの通読およびテキスト掲載の問題を解く
まず、テキストを通読しました。そして、1つの章を終えるごとに、章末に掲載されている基本問題を解きました。そのとき、間違えた箇所は再度テキストを読んで完全に理解するようにしました。
具体的な学習の流れは以下のとおりです。
テキストを読む
↓
テキストに記載されている基本問題を解く、分からなくても解く
(答は実際に電卓を使って計算し、添付の解答用紙に記入する)
↓
答えあわせをしてどうして間違えたか理解する
↓
テキストを読了
↓
はじめから基本問題を解く(テキスト2周目)
(解答用紙はTACのホームページよりダウンロードできます)
2、予想問題を解く~「第147回をあてるTAC直前予想 日商簿記3級」
この予想問題集には、第1予想~第3予想、プラスワン予想、という4パターンの予想問題が掲載されています。全パターンをやりました。
「第147回をあてるTAC直前予想 日商簿記3級」は、テキストに掲載されている問題と比較するとびっくりするほど難しいです。難しくて最初は戸惑います。
わからない部分は解答・解説を読んだり、再度テキストを参照したりして、できるだけ理解するようにしました。
この予想問題集の良いところは、解答やその説明だけではなく、合格者の下書き用紙への具体的な記述例が掲載されている点です。
「合格る下書用紙」だそうです。解いている人の思考経路や効率良い答えの導き方がわかります。
これは非常に参考になりました。
学習の基本方針
勉強する上での基本方針は、暗記するのではなくしっかり理屈で理解しようと努めたことです。
ですから、テキストは1回しか通読していませんが、理解を深めるために部分的に何度も読み直しをしました。
実質的には3回以上は読んでいると思います。
簿記3級おすすめの入門書
『ホントにゼロからの簿記3級』はおすすめです。
この本を最初に読むと理解度が格段にあがります。
簿記の基本的な部分を難しい理屈抜きに文章だけで分かりやすく説明しています。
著者が実際にまったくの初学者に簿記を教えた経験から、つまづきどころを押さえつつ要点を絞っています。
読みやすいので入門書としては最適の本です。わたしは勉強開始時と、テキスト通読終了後の2回読みました。
ただし、kindle版しかありません。※KindleUnlimited読み放題の対象本です。
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試験結果~69点で不合格
実際の試験は予想問題と比べると「簡単だな」と感じました(落ちた人間が言うのも変ですが、ほんとにそう思いました・・・)。
↓簿記3級の受験体験記はこちらの記事をどうぞ 肌寒い晴天の日曜日、日商簿記検定試験3級を受験 11月19日(日)、第147回日商簿記検定試験3級を受験してきました。 受験申込時に受験地は大阪南地区を選択。受験場所は住吉商業高校でした。 自宅からは ... 続きを見る
簿記3級、受験してきました。難しくないけど落ちた。
結果は69点で不合格でした。
私が受験した第147回の合格率は40%程度だったようで、「平均的な難易度」だったそうです。
第147回の問題が特別難しかったから落ちた、というわけではありません。
参考:直近の合格率
146回 50.9%、145回 47.4%、144回 45.1%、143回 34.2%、142回 26.6%、141回 26.1%、140回 52.7%
試験結果の分析と不合格の原因
わたしの試験結果の分析
試験結果を分析してみます。問1~問5まで、それぞれの得点と得点率です。
各問題の得点率
問題 | 配点 | 出題内容 | わたしの得点 | 得点率 |
問1 | 20 | 仕訳5問 | 12 | 60% |
問2 | 10 | 商品有高帳 | 8 | 80% |
問3 | 30 | 残高試算表 | 26 | 86% |
問4 | 10 | 総勘定元帳の記入 | 2 | 20% |
問5 | 30 | 精算表 | 21 | 70% |
上の表を見て分かることは何でしょうか?不合格となった原因は何でしょうか?
まず目立つのが問4の得点率の低さです。
では、問4が出来なかったのが最大の敗因でしょうか・・・
もちろん問4にもう1つ正答があれば合格でした。
でも、実感としては問4ができなかったことは全然敗因ではありません。仮に問4が0点だったとしても、合格できたはずなんです。
わたしの実感した敗因は他にあるんです。
時間不足が原因
試験開始前にはこんな風に考えていました・・・。
全問題を解き終えたら余った時間で見直しをしよう、
後で自己採点できるように持ち帰り可能な計算用紙や問題用紙に答えを書き写そう、
そんなことを予定していました。
でも、本番では時間が全く足りませんでした。
実際の試験では、セオリーどおり問1→問3→問5と配点の高い問題をまず解いていきました。
その後、問2→問4を解きました。
最後の問4は残り時間が10分もなく、かなり焦りながらギリギリで解き終えました。
答案を見直す時間はまったくありませんでした。
自己採点できるように答えを書き写す時間もまったくありませんでした。
試験の帰りに解答速報をスマホで確認しながら自己採点をしました(書きなぐった下書きと記憶だけでの自己採点です)。
問1の(1)と(4)を間違えてしまったのですが、どちらも単純な勘違いでした。
見直していれば気づいて正解していたはずの間違いです。
最後はあわてて問題を解き、見直しもできなかった・・・
結局のところ、時間不足が敗因なんです。
試験後に気づいた致命的な3つの失敗
どうして時間不足になったんでしょうか・・・
簿記では総勘定元帳や商品有高帳や精算表などのいろいろな種類の帳簿への記入が出題されます。
これらはやはり実際に計算し記入してみないと絶対にできるようにはなりません。
そして、1度やっただけでは覚えることができません。
何度も繰り返してやることが必要です。
勉強をしていて感じたのが、簿記では理論的な理解とあわせて問題慣れが非常に大切だということです。
問題慣れするためには何度も問題を解くことが必要です。
何度も問題を解き、帳簿への記入を繰り返す練習ができていないと、「効率よく帳簿へ記入する=効率よく問題を解く」ができません。
つまり、時間不足をまねいたのは練習不足なんです。
以下にわたしの失敗点を3つあげます。1点だけ足らずに不合格になった悔しい経験からの実感です。
ほんとにくやしいので、声を大にして言いたい。
これから勉強する人!同じ失敗しちゃダメ!
わたしの失敗を、参考にしてくださ~い!
3つの失敗点をご紹介します。
失敗その1:過去問題集ではなく予想問題集を先にやった
予想問題は難しいです。本番の試験より難しいと思います。
予想問題ですから、想定される論点を漏らさず盛り込んだり、実際よりひねりをくわえたりしなければならないからでしょう。ですので、練習として予想問題集を使用するのは失敗でした。
本来はあるべき学習の流れは、
テキストを読む(理解)→過去問の繰り返し(練習)→予想問題(完成度の向上)
だったのです。
予想問題は過去問題集をやり終えてからとりかかりましょう。
過去問題集でしっかり訓練・練習を行って、時間的な余裕があれば総仕上げとして予想問題集を行うのがベストです。
資格の勉強法は過去問が重要!やるべき理由と5つのメリット
資格の勉強では参考書も大切だけど過去問(問題集)の方がさらに大切です。私自身の経験から、なぜ過去問が重要なのか、過去問をやるメリットは何かを考えてみました。過去問をやるかどうか迷っている人は本記事を参考にしてください。
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失敗その2:時間を計って120分の制限時間で過去問をやらなかった
実はわたしは、勉強の際に「過去問を実際の試験と同じ120分でやってみる」ということを一度も行っていませんでした。
2時間で5問という時間配分は未体験だったんです。
どうして「120分でやってみる」ができなかったかというと、予想問題が難しく、1問解くたびに解説と照らし合わせて理解する必要があったからです。
また、思った以上に予想問題集を終えるのに時間がかかり、結局「120分でやってみる」ことをしないまま本番にのぞむことになってしまいました。
必ず一度は時間を計って本番どおりの120分で問題を解いてみましょう。
120分は思った以上に時間が少ないと感じるはずです。
失敗その3:問1(仕訳問題)の見直しができなかった
過去問題集での練習が十分行えると、仕訳も完璧なものになるでしょう。
問1の仕訳5問は配点が20点です。ここは満点を目標にしましょう。そして、本番で時間に余裕ができたときは問1を見直すようにしましょう。
問1で20点を確保できれば、残りの4問で50点とれれば合格です。残り4問、62.5%の得点率でOKということです。
よって、問1でのケアレスミスは致命的です。そして、問1でのケアレスミスは見直しで発見できる可能性が高いです。
わたしの場合、極端に言えば問4を捨ててでも問1の見直しを行っておくべきだったかもしれません。
問1で間違えた2問のうち、見直すことでどちらか1つを正解していれば問4がゼロでも71点で合格でした。あくまで後知恵なんですけどね。
まとめ:合格のために
まとめると、簿記3級の合格のために超重要なことは2つです。
1、勉強においては、過去問は必須である!
2、受験においては、問1の見直しは必須である!
わたしも次は合格できるようにがんばります!
この記事があなたの勉強の参考になれば嬉しいです。
長々と読んでくださりありがとうございました。
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