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危険物乙4とは~メリット、勉強法、難易度、申込から合格後の注意点まで

2018年10月12日

スタート

この記事はこんな人におすすめ

  • 危険物乙4に興味がある人
  • 危険物乙4を受験しようと考えている人
  • 難易度や勉強方法について知りたい人

危険物取扱者乙種4類(通称:危険物乙4)を独学で勉強して受験しました。

危険物とは縁もゆかりもない初心者で、前知識も全くない初学者でした。

記憶力に自信がなくなりつつあるアラフィフおやじですが、一発合格することができました。

無事合格することが出来ましたので、危険物乙4とはどのような資格なのか、どんな勉強をしたのか、そして試験の難しさはどうだったのかを紹介したいと思います。

また、合格後の注意点も紹介しています。

危険物乙4を受験しようと考えている人、これから勉強を始める人はぜひ参考にしてください。

 

↓知識ゼロの初心者さんはこちらの記事もどうぞ、乙4って何?がわかります。

 

危険物取扱者乙種4類とは

どんな資格なのか

危険物取扱者乙種4類

わたしたちの日常生活に関連が深いガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類などの引火性液体を取扱、管理、保守するための資格です。

少し詳しく危険物取扱者という資格を説明します。

危険物取扱者は国家資格

危険物取扱者とは、名前のとおり危険物を取り扱うための資格です。

そして、危険物取扱者は国の法律に基づいた資格、つまり国家資格です。

危険物取扱者は、必置資格というものになり、法的な需要がある資格です。

消防法により、一定数量以上の危険物を貯蔵したり取り扱う施設は必ず危険物取扱者を置かなければいけません。

化学工場、ガソリンスタンド、石油貯蔵タンク、タンクローリー等の施設で一定以上の危険物を貯蔵したり取り扱ったりする場合は危険物取扱者を置くことが義務付けられています。

危険物取扱者は大きく3種ある

危険物取扱者の資格は大きく甲種、乙種、丙種の3種に分かれています。

甲種~全種類の危険物の取扱、管理、保守の立ち合いができます。

乙種~危険物の種類によって細かく第1類~第6類まで分けられており、取得した類で決められた危険物のみ取り扱い、管理、立ち合いができます。

丙種~第4類の危険物のうちの決められた種類のもののみ(ガソリン、灯油、エタノール等)取り扱いだけができる資格です。

<危険物取扱者の分類>

資格の種類扱うことのできる危険物
甲種全種類の危険物
乙種第1類塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物、亜塩素酸塩類、臭素酸塩類、硝酸塩類、よう素酸塩類、過マンガン酸塩類、重クロム酸塩類などの酸化性固体
第2類硫化りん、赤りん、硫黄、鉄粉、金属粉、マグネシウム、引火性固体などの可燃性固体
第3類カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、黄りんなどの自然発火性物質及び禁水性物質
第4類ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類などの引火性液体
第5類有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物、アゾ化合物、ヒドロキシルアミンなどの自己反応性物質
第6類過塩素酸、過酸化水素、硝酸、ハロゲン間化合物などの酸化性液体
丙種ガソリン、灯油、軽油、重油など

危険物取扱者乙種第4類は第4類の危険物に対して取り扱い、管理、立ち合いができる資格になります。

何に役立つ資格なのか

危険物乙4取得のメリット

  • 社内でのスキルアップや手当・給与の増額
  • ビルメンテナンス業への就職や転職
  • ガソリンスタンドへの就職・アルバイト
  • 定年退職後の就職に有利

第4類の対象となる危険物はガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類などの引火性液体で、わたしたちの日常生活に密着したものが多く含まれています。

これらの危険物は幅広い業種で取り扱いがあります。

例えばガソリンスタンドや化学工場、印刷工場、塗料店などで使用、保管されています。また一般工場でもエタノールなどは多く使用されています。

危険物を使用しているだけでなく実際に製造している施設や一定数量以上保管している施設も有資格者を設置しなければいけません。

また、タンクローリーなどで運送する場合も有資格者の同乗が必要となります(実際はドライバーが有資格者であることがほとんど)。

なので就職においては非常に需要が多い資格になります。

多くの企業で資格手当を支給するなどして有資格者を優遇しています。

また、ビルメンテナンス業の募集要件には危険物乙4は必ず含まれています。ビルメンテナンス業界を目ざす人には必須の資格となります。

セルフのガソリンスタンドでは監視員として危険物乙4の有資格者を設置する必要があります。

セルフのガソリンスタンドの監視員は基本的にはボタンを押すだけの楽な仕事になりますので、シニア世代の募集も多くあります。

危険物取扱者乙種4類は活躍する場面が多く、求人も豊富にあります。なおかつ給料のアップにもつながるため、非常に人気の高い資格です。

わたしが危険物乙4を受けた理由は定年後の就職に役立ちそうだからです。

また、もし不幸にもリストラや倒産で職を失うことになった場合に次の就職先が決まるまで、つなぎのバイトがすぐ見つかる可能性が高く、就職自体に有利だと考えたからでもあります。

もしものときに役立つかもしれない安心・安全のための資格、人生の保険的な資格と言えます。

危険物乙4を手早く知るための裏ワザ

危険物取扱者乙4の魅力を手っ取り早く知りたいなら、ユーキャンへ無料資料請求して届いた資料を読むのがおすすめです。

実際に資料請求してみると、合格体験記や取得メリットなどを分かりやすくまとめたパンフレットが届きましたよ。

無料資料請求なので、もちろんコストはゼロです。勧誘の電話などは一切ありませんでした。

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危険物乙4の受験概要、申込方法等

試験案内・申込

試験案内・願書は各都道府県の消防試験研究センター支部と関係機関、消防本部で無料で配布されています。

試験案内はインターネット上でも閲覧可能です。

そして受験の申し込みもインターネット上で「電子申請」できます。

受験申し込みは郵便または電子申請が可能ですが、圧倒的に「電子申請」が楽です。

インターネットでの「電子申請」は一般財団法人消防試験研究センターのホームページから行えます。

受験地

どの都道府県でも受験することが可能です。

会社や学校で特に指定がなければ、都合の良い日程で受験可能な場所で受験できます。

※危険物取扱者の中でも乙4は人気の高い資格なので、東京ではほぼ毎週試験があるようです。

日程は一般財団法人消防試験研究センターのホームページから確認できます。

但し、合格後の免状の交付の際に手数料を「収入証紙」で払わなければならない道府県があります。

他府県だと「収入証紙」が入手しにくい場合もありますので、事前に調べておいた方がいいかもしれません。

ちなみにわたしは大阪府に住んでいますが奈良県で受験しました。ちょっと面倒ですが、「収入証紙」は現金書留にて郵送で購入しました。

受験料

受験料は4,600円です。非課税なので消費税は不要です。

試験内容

試験はマークシート方式です。

解答は5択です。つまり5つの選択肢の中から正解の1つを選ぶ方式です。

試験時間は120分になります。

危険物乙4の科目は大きく3つに分かれています。

  1. 物理学および化学(物理・化学または物化などと略されます)
  2. 危険物の性質とその火災予防および消火の方法(性質・消火または性消などと略されます)
  3. 危険物に関する法令(法令などと略されます)

問題数は合計35問です。各科目ごとの内訳は以下のようになっています。

  • 物理・化学:10問
  • 性質・消火:10問
  • 法令:15問

合格基準

各科目ごとに60%以上の正解率が必要です。

例えば、「物理・化学」と「性質・消火」が満点であっても「法令」の得点率が60%未満なら不合格となります。

苦手科目を作らないようにまんべんなく知識を頭に入れる勉強が必要です。

危険物乙4の合格率と難易度

合格率は約30%

合格率は約30%と低いです。ただし合格する気のない受験生も多くいるため、全体的な合格率が下がってしまう傾向にあります。

ひねった問題や難問奇問はほとんどありません。

解答は選択式で、6割正解すれば良いので、試験であまり出来なかったなあと思っても意外と合格してたりします。

問題内容は暗記あるのみで対応できるものばかりです。

なのでまじめに勉強すれば合格する確率はかなりアップします。逆に、勉強しなければまず合格できない資格と言えます。

3人に1人しか合格しない難易度の高い資格に感じますがこの合格率の低さには理由があります。

合格率の低さを生み出している原因について説明します。

まず、危険物乙4は年齢や学歴の制限などなくだれでも受けることが出来る資格だということ。

そして、学校や職場で強制的に受けさせられている受験生が多くいるということが低い合格率の原因になります。

要するに、勉強する気がない人や合格する気がない人が多数受験しているということです。

実際わたしが受験した会場には若い学生のような受験生が多くいました。

そして、退出可能時間の35分が過ぎたとたんに1/3くらいの受験生が教室を出て行ったので、かなりビックリしました。

合格率の低さに不安になる必要はありません。危険物乙4はしっかり勉強すれば必ず合格できる資格です。

なぜ危険物乙4の合格率は低いのか?理由はコチラの記事をどうぞ

危険物乙4の勉強法

危険物乙4は独学で合格できる資格です。

わたしも市販のテキストを購入しての独学でした。

仕事は危険物とは全く無縁、予備知識はゼロの状態での学習でしたが無事一発合格することが出来ました。

資格の勉強法

資格の勉強で大切なことは2つです。

  • テキストを何度もくり返し読む
  • 過去問題や実践的な問題をたくさん解く

これが資格の勉強の王道にして近道です。

「分かる」ということは知っていることと知らないことを「分ける」ということだ、と学生時代の先生から聞いたことがあります。

知らないことや理解できていないことが分かれば、それを集中的に勉強すれば知っていることが増えます。

知っていることが増えれば、試験で高得点を取ることができ、合格に近づくことになります。

テキストを何度も読み過去問題をたくさん解いて、理解できていない部分がどこなのか明確にしましょう。

そして理解できていない部分をしっかりと勉強して、知っている部分を増やしましょう。

テキストの選び方

危険物乙4のテキストはたくさん出ています。実際に本屋に行って実物を見て自分に合ったものを購入するのが良いでしょう。

テキストを選ぶ時に3つ注意点があります。次のようなテキストを選ぶのがおすすめです。

  1. 簡単で何度もくり返し読めそうなもの
  2. 暗記に役立つ語呂合わせが紹介されているもの
  3. 問題が多く掲載されているもの

危険物乙4は暗記あるのみの資格です。そのためには何度も繰り返しテキストを読むことが必要です。自分に合わない難しい文章の本やページ数が多すぎて読み通せないものは避けましょう。

できるだけ効率よく暗記できるように語呂合わせが紹介されているテキストを選びましょう。語呂合わせは最強の暗記方法です。

また、紹介されている語呂合わせを自分なりにアレンジするとより覚えやすくなることもありますよ。

理解できていない部分がどこなのか明確にするためには問題を解いてみることが近道です。なので問題がしっかり掲載されているテキストを選びましょう。

わたしが購入したテキストです。ページ数も多くありませんし、語呂合わせものっています。

練習問題や実践問題も豊富でおすすめです。

(↓Amazonでの価格がおかしい場合があります。本来は定価858円のテキストです。)

具体的な勉強法

理解を深めるためにくり返しが必要

勉強法は非常にシンプルです。テキストを読む→テキスト記載の問題を解くの繰り返しです。

わたしの使用したテキスト『チャレンジライセンス 乙種4類危険物取扱者テキスト』は、科目ごとに「物理・化学」「性質・消火」「法令」の3篇からなっています。

そしてその3篇がさらにいくつかの章に細かく別れた構成です。各章末には「実践問題」があります。

章ごとに勉強を進め「実践問題」を解きます。そして、間違えた理解できていない部分を復習します。

各編の最後には「総合問題」が用意されていますので、各編を終えたら「総合問題」で科目ごとの理解度をチェックします。ここでも間違えた問題の部分を復習します。

そしてテキストの最後には「模擬試験問題」がありますので全体的な理解度をチェックすることができます。間違えた部分、理解が足りない部分を再度学習し直します。

テキスト末尾の「模擬試験問題」は3回分あるので、以上の勉強を3回繰り返すことができます。

ちなみにわたしは本文を通読2回、総合問題は1回、模擬試験問題の3回分はそれぞれ2回繰り返してやりました。

学習期間は約1か月半、土日祝の休日のみ2~3時間勉強しました。合計約40時間ほどの勉強時間です。

学習スケジュールの注意点

学習スケジュールを計画する時の注意点が1つあります。

「法令」は分量が多く覚えるのに時間がかかるということです。

実際の試験でも「物理・化学」「性質・消火」はそれぞれ10問の出題ですが「法令」は15問あります。問題が多いということは覚えなくてはいけない量も多いということです。

「法令」は「物理・化学」「性質・消火」を理解したうえで勉強するのが理解しやすいので、順番から言うとどうしても「法令」が最後になります。

なので「法令」の勉強に十分な時間を使えるよう、余裕を持ったスケジュールが必要です。

わたしの場合、合計40時間の勉強時間の内訳で言うと「物理・化学」約13時間、「性質・消火」約7時間、「法令」約20時間という比率でした。

一発合格した独学勉強法を紹介した記事はコチラです。

危険物乙4の難化対策

危険物取扱者乙4の試験は年々難しくなっています。

紹介したテキストによる勉強のみで不安な場合は問題集をプラスしてください。

過去問を効率よく勉強できる問題集はコチラの記事をどうぞ。

勉強した経験から、過去問をするメリットを考えてみました。

危険物乙4、試験本番の感想

実際の試験は思った以上に難しく感じました。テキストに載っていなかった内容も多くありました。

合格には各科目60点以上が必要ですが、試験結果には自信がありませんでした。ギリギリ合格かなぁ、という感想でした。

でもよく考えると正答率60%ということは、

「物理・化学」10問中6問正解で良い、つまり4問間違えても大丈夫

「性質・消火」10問中6問正解で良い、つまり4問間違えても大丈夫

「法令」15問中9問正解で良い、つまり6問間違えても大丈夫

ということなんです。

さらに5択なのでしっかり勉強すれば正解を選ぶ確率はかなりアップします。

いまいちできなかったかな、と感じても意外と合格しているようですよ(もちろん、真面目に勉強した人に限りますが)。

悩む犬
危険物乙4を受験、思った以上に難しい試験です。

危険物取扱者乙4を受験した時の体験記です。退出可能時間を過ぎたとたんに結構な人数が教室を出て行ったのでびっくりしました。試験内容は思った以上に難しかったですよ。

続きを見る

危険物乙4、試験結果の通知

合否は消防試験研究センターのホームページにて確認できます。

わたしが受験した奈良県の場合は合否結果が掲載されるまで2週間程かかりました。

東京の中央試験センターで受験した場合は、掲示板にて当日発表があるようです。

試験結果の発表日や発表方法は各都道府県支部の「試験案内」にて確認してください。

合否については受験者全員に試験結果通知書というハガキが郵送されます。

危険物乙4合格通知

わたしは無事合格でした。正答率は法令86%、物理・化学90%、性質・消火100%です。

「思った以上にできなかった」と感じた割には十分すぎる正解率です。これは、しっかり勉強すれば確実に合格するという証明になるかと思います。

危険物乙4、合格後の手続き

合格者は免状の交付手続きを行ってください。免状の交付は強制ではありませんが、有資格者としての証明になりますので交付した方が良いでしょう。

また後々、危険物乙種の他の類を受験するのであれば、科目免除の手続きに免状のコピーが必要となります。

交付手続きの方法は各都道府県支部の「試験案内」にて確認してください。

交付手続きの申請先は受験した各道府県の消防試験研究センタ一支部になります。東京都の場合は、中央試験センターが申請先となります。

免状の交付手続き料は2,900円です。

危険物取扱者免状

科目免除で別の類に挑戦

無事に合格したら、危険物乙4を足掛かりに他の危険物取扱者の資格を取るのもいいでしょう。

乙種である類に合格すると別の類を受験する際に「物理・化学」と「法令」の科目が免除されます。つまりは「性質・消火」のみを受験すれば良いということです。勉強の負担が大幅に軽減されます。

ただし、科目免除を受けるためには免状のコピーが必要ですので、免除の交付をしておかなければいけません。

危険物乙種4類に合格したら、危険物乙種1類、2類、3類、5類、6類と他の類にもチャレンジしてみましょう。

わたしはまだチャレンジしていませんが、いずれやってみるつもりです。

10年後に更新がある

免状は10年後に更新があるので注意しなくてはいけません。再受験の必要はありません。写真を新しいものに変更する手続きです。

写真更新手続きの申請先は居住地 、勤務地又は免状の交付を受けた道府県の消防試験研究センタ一支部になります。交付を受けた道府県でなくても大丈夫ということですね。

東京都の場合は、中央試験センター又は東京都内の消防署(稲城市・島しょ地域を除きます 。)となるようです。

手数料は1,600円です。

10年後なんて忘れそうですが、いい方法があります。スマホを使っているならgoogleカレンダーに登録しておきます。10年後に通知してくれるように設定しておきましょう。

そうすれば、グーグルが倒産したりグーグルカレンダーがサービス終了にならない限り大丈夫です。

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まとめ

危険物乙4は独学でも取得可能な資格です。もちろん、まじめに勉強する必要がありますが。

就職や転職にも有利で、非常に人気の高い資格です。

若い人にも年配の人にも、あらゆる年齢層におすすめできる資格です。

持っておいて損のない資格だと言えるでしょう。

この記事を読んで興味を持ったあなた、ぜひチャレンジしてみてください。

長々と読んでくださってありがとうございました。

 

↓危険物乙4はコスパの良い資格?コスト面の検証記事はこちら

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  • この記事を書いた人

オクラ

当ブログの管理人。大阪在住のアラフィフおやじ。 資格取得、お出かけ情報、暮らしの知恵などを発信中。老後の趣味にして、ヨボヨボになるまでやるつもり。末永くよろしくお願いいたします。

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